すいーと☆う゛ぁにら
平和な平和な木の葉の里の。 これまた平和な平和なとあるバカップルのお話。
「せんせー、好きーっv」
ちゅうv
なんぞと、今日もイチャイチャしていたナルトとアスマ。 この二人。 別に隠しているわけでもないが公開しているというわけでもないため、意外とバカップルぶりが知られていない。 けれど、休日には常にどちらかの部屋に入り浸り、ずっとくっついているのだった。 それはもう、見ている方が恥ずかしくなるイチャつきっぷりである。
が!!
どうやら今日は雲行きが怪しいようで。
「アスマせんせー…」 キスの後で、ナルトはちょっと言いにくそう話しかける。 「ん?どうした?」 不思議そうなアスマ。 けれどそれは半ば想像の範疇の出来事だったので、どうも鈍い反応になってしまう。 最近ずっと感じていたこと。
キスした後でナルトの顔が少し歪む。
「あのね…」 言いにくそうな恋人の態度に、「こりゃもしかしてフラれるのか、俺は」と嫌な思いを浮かべつつ、話しやすいように安心させるため、柔らかい手触りの髪を撫でた。 この手触りがアスマ的にはかなり気に入っていたのだが、もしかして明日からは触らせてもらえないのだろうか。 けれど、その考えはナルトのこんな一言で遮られる。 「ちゅーすると、苦いってば…っ」 ギュッとアスマの服を掴んで勇気を振り絞りました!という感じのナルトに、アスマはちょっと考え込む。 予測と違ったために脳が一瞬処理できなかった言葉を改めて反復し、ようやくナルトの言いたいことに思い当たった。 「…タバコか」 「ん…」 コクリ、と深く頷く小さな子ども。 「その匂いとかも…ちょっと苦手だってばよ」 言い辛そうにおずおずと、だがはっきりとそこまで言われてしまっては考えないわけにはいかない。 けれど大人には大人の事情というものがあって。 「あー…でもなぁ。一応コレには意味があってだな…」 「意味って?」 意外な言葉を聞いて、ナルトは首を傾げる。 舌から上目遣いにそんな風に首を傾けると、その愛らしさがますますアップするのだ。 速攻で「やめる」と言ってしまいそうな自分を叱咤しながら、 「幻術避けとかな。まぁ、一番の意味は体を薬に慣れさせるためなんだが…」 毒薬の類には強い、上忍の体。 けれど、アスマは幻覚剤の類(簡単に言ってしまうと麻薬など)に対する耐性が、生まれつきの体質のせいか少々弱かったりする。 気休め程度と言われてしまえばそうかもしれないが、常に摂取していればつきにくい耐性も多少は出来てくるもので。 ようするに、子どもの言葉を借りればこれも一つの『修行』。 「ふ〜ん。そうなんだってば」 アスマの説明にちょっと納得して。 でもやっぱり気になってしまう独特の匂い。 嫌いなわけじゃないけれど、苦手なのは本当のこと。 この匂いが染みついてカカシにすぐバレてからかわれてしまうのも、最近のちょっとした悩みの種。 それ以上何も言わずに黙り込んでしまったナルトに、アスマはやっぱり困り顔。 結局。 その日のお泊まりはナシで。 キスもそれ以上はおあずけで。 ナルトは沈んだまま、一人で部屋に帰っていってしまったのだった。
* * *
甘々カップルの間に起こった、ちょっとした事件。 けれど、本人たちにとってはとっても深刻な重大事件。 だってこのままじゃキスもできない。 言い出してしまったナルトからし難いのは当然で。 いやがられるのが怖くて出来ないアスマからもムリ。 問題解決の糸口探して。 それぞれ悩むコドモとオトナ。
* * *
次の日。 コドモが選んだ方法は『いつもと同じようにするコト』。 だってセンセー大好きだから。 会いたいのって当然でしょう? いつもの通りにノックして。 開いたドアをくぐった途端、いつもと違う匂いを感じる。 「アスマせんせー?」 「ん?どうした?」 気づいたか、と思いながら、キスをするために顔を近づけてみる。 拒まれないだろうことを予測してからの行動は、ちょっとずるいオトナの結論。 「…あ、甘い………?」 ちぅっvと重ねられたキスの甘さに、首を傾げる。 「これなら大丈夫だろうが」 「せんせー…俺が昨日言ったから…?」 感動で瞳が潤んでいるナルトに、照れくさそうに苦笑して。 「丁度、換え時だと思ってたんでな」 上忍らしくない、バレバレな嘘。 そんなの、ドベな下忍のナルトにだってお見通し。 「せんせー…大好きだってばっ!!」 抱きついた大きな体からは、キャラメルのような甘い匂い。 それはアスマには似合っていなかったけれど。 甘々な二人にはピッタリの。
スウィート・ヴァニラv 終わし |
甘っ。
以上コメント終わり。by彩実
嘘。つーかまぁ、こんな素敵ックスに甘い話よくもまぁ・・・思いついたモノね・・・カカナルじゃ、こうはいかんだろう・・・(私的見解) でも、最後のセリフにはわらっちまいました・・・。 水神への感想はBBSまで!!以上、彩実でした。 |