夢と幻と現実~K&N~




「…っていう夢を見たんだってば」

「…っていう夢を見たんだよ」



 二人は、一つのベットで寄り添いながら夢の内容を語り合った。



「俺が、死んじゃって、せんせーが苦しんでるの見て悲しかったし、辛かったってば…」



「俺だって、勝手に死んでナルトを泣かせて、苦しめて…自分が憎くて仕方なかったよ…」



 ナルトはにっこりと笑うと、

「もし、俺が死んでも、カカシせんせーはあんな風にならないでね…悲しまないで、ね」

 カカシもまた、にこりと微笑むと、

「もし、俺が死んでも、ナルトはあんな風にならないでくれよ…。俺は、幸せだったんだからさ」



「じゃ、約束だってば」

「分かった。約束…」

 

 二人はきゅっと小指と小指を絡ませる。

 そして、二人一緒ににっこりと微笑んだ。





 でもね、でもね、もしカカシせんせーが死んじゃったら、きっと俺は狂っちゃって、カカシせんせーが見た夢みたいに、ずっとカカシせんせーの人形を抱いているかもしれないってばよ?



 もしも、ナルトが死んじゃったら、絶対正気で生きていけない自信があるよ?それこそ、ナルトが見た夢みたいに、ずっと幻を見たまま生きていた方が、幸せだからね。





 それとも…

それとも…



















 アトを追っちゃう?

































 二人は、お互いの顔を見ながらまた微笑みあった。

















多分甘いです。            

       

一応説明しておきますが、カカシが死んだ方の夢を見たのがナルトで、ナルトが死んだ方の夢を見たのがカカシです。
自分の愛してる人が狂っていく様を夢で見てしまって、お互いが「狂ったらダメだよ」って言い合ってます。甘い感じです。


2002/08/19