境界線 2

 ナルトはそのまま走って家へと戻った。

 ドアの前に立つと、家の中には確かに人の気配。

 それはよく知ったもので。

 だけど、いつもの気配とは違うような気がした。

 

 少し警戒しつつナルトはそのドアを開いた。

「おかえり、ナルト」

 やはり中にいたのはナルトのよく知った人物。

 カカシがいた。

「せんせ・・・人んちでなにしてるんだってばよ?」

 怪訝な顔でナルトがそう問いかける。

「ん~・・・ナルトを待ってたんだよ」

 カカシの口調はいつも通りだが、何か雰囲気が違う。

「なんで?」

 戸を背にナルトはカカシに問いかけた。

 カカシはゆっくりとナルトに近づいてくる。

 そんなカカシに恐怖感を抱いた。

 いつも通りのカカシの顔、態度、雰囲気。

 だけど、気配が違っていた。

 どくどくと、アスマとあっていたときとは違う鼓動がナルトの全身を駆けめぐった。

 少しだけナルトが後ずさりちらりと後ろを見る。

 その次の瞬間、カカシはナルトの両肩を捕らえた。

「つ~かまえたv」

 軽い口調とは裏腹に、カカシは爪が食い込むくらいナルトの肩を強く掴んだ。

「痛・・・・」

 自分の肩を掴むカカシの手を見やり、視線をカカシへと向ける。

 カカシの瞳を見た瞬間「恐怖」を感じた。

「かか・・・・」

「ねぇ、ナルト・・・・」

 ナルトの声を遮るように、カカシはしゃべり出した。

 まるで、ナルトには発言権はないのだと言っているかのように。

「・・・今日、アスマと会ってたデショ?」

 そうカカシが言い、さらに肩に力を込められる。

「何の話してたの?」

「俺にも教えてヨ」

「ねぇ・・・・・・・ナルト?」

 カカシが言葉を発するたびに、自分の肩に込められる力は強くなっていく。

「べ、別に、カカシせんせーには関係ないってばよ。・・・・・っっ!!」

 いきなりだった。

 いきなりカカシはナルトの唇を奪った。

 カカシが少し離れた瞬間、ナルトが息をしようと少し口を開けたとき、それを見計らったかのようにカカシの舌がナルトの口内へと侵入する。

 ナルトの舌を執拗に絡め取ろうとする。ナルトはなんとかそれの侵攻を舌でくい止めようとするが、それは逆にカカシの舌に自分の舌を絡めてしまうこととなった。

 ぴちゃり、という音がナルトの耳に入る。

「んっっ・・・・ふ・・・」

 ナルトの口から苦しそうな声が聞こえる。

 どちらのとも分からない唾液がナルトの口の端から伝ってもカカシはナルトの口内を蹂躙し続けた。

 鼻で息ができないナルトのために、少し口に間を開けてやったりしながら。

 舌で押し返すことに何の意味もないことを悟ったナルトは引っ込めてみるが、カカシからは逃げられなかった。

 執拗に絡めとろうとするカカシの舌に、ナルトはとうとう歯を立てた。

 カカシは一瞬痛みに顔をしかめたが、ナルトの口内をまさぐる行為をやめようとしなかった。ナルトの後頭部に手を回し、上から押さえつけ、さらに深く口づけを与える。

「んんっっ・・・・・!!」

 ナルトは口いっぱいに広がる鉄くさい味と、互いの唾液の滑りに耐えきれずどんどんとカカシの胸を叩いた。   

 そこで、ようやくカカシは口を話した。

 ぺろりとナルトの唇を最後に舐めとって。

「ふっっ・・・・っけほっっ・・・けほっっ・・・」

 急に酸素を取り入れようとしたためか、ナルトは少し咳き込む。カカシはナルトの肩を掴んでいた手の力を一瞬だけゆるめた。

 逃げるなら、今しかないとナルトはドアを開け、素早くカカシの手から逃れ、走り去ろうとする。ふと後ろを見れば、カカシは悠然と腕組みをして

「鬼ごっこ?俺が鬼かぁ・・・じゃ、ナルト10数える間に、逃げてね?」

 ぞくっっ・・・

 一瞬、恐怖で足が竦みそうになった。

 だが、身体が逃げろと、心が逃げろとナルトを促す。

「い~ち、に~・・・・・・・・」

 だんだん小さくなっていくカカシの声。だけど、その声はナルトの鼓膜に焼き付いて離れない。



 助けて



 助けて



 助けて



 初めてナルトは誰かに助けを求めた。

 だけど、境界線の中誰も助けに来てくれないことは分かっていた。

 カカシは境界線を侵さずに、自分をオカそうとしている、子供ながらにはっきりとそれは感じていた。

 初めて、カカシが怖いと思った。





 俺から離れていくくらいなら、殺すよ?





 不意にカカシに囁かれた言葉がリフレインする。

 それはどうしようもない恐怖となってナルトに襲いかかる。

 昨日までは、死んでもいいと思っていた。

 アスマと話すまでは死んでもいいと思っていた。



 なぜだかは、どうしてだかは、分からないけど、もう一度、ナルトはアスマに会いたいと思った。

 

 

 無意識のうちに、ナルトはアスマの家のある方角へと向かっていた。

 暗い闇の中、闇雲にアスマの家を探して彷徨う。

 息も切れ、体力も玄海に来ようとしていたとき、ナルトはどんっっと何かにぶつかり激しく地面に倒れ込んだ。

「見ぃ~つけたv」

 心の底から、楽しそうな声。

 それは ―――――

 恐る恐る顔を上げるとそこにはカカシがいた。

 

 ナルトはどうにかして逃げ出そうと、立ち上がろうとするが、腰が抜けて立ち上がることができない。

 それでも這って逃げようとナルトは試みたが、後ろからカカシに足を捕まれる。



「ナルト、捕まえたvダメだろ?逃げようとしたら」

 ずっとナルトを引きずり、カカシはナルトを組み敷いた。

 カカシは愛おしそうにナルトの頬を撫でる。

「ねぇ、ナルト、さっき、俺たちキスしたんだよ?どうだった?」

 ナルトはがたがたと身を震わせ、ふるふると頭を振った。

「それじゃ分からないよ?」

 ぺろりとカカシはナルトの耳を一舐め。

 ナルトはそんな行為にもびくりと体を震わせた。

「・・・感じた?」

 クスクス笑いながらカカシはクナイを取り出した。

「俺から、離れていかないって言ったよね?」

「アスマなんか、好きじゃないって言ったよね?」

「俺のこと、好きだって言ったよね?」

「だから、サ」



「俺のモノになってヨ」



 びっっっ・・・・!



 カカシは一気にナルトの上着を引き裂いた。

 左右に引き裂かれた服の間から、ナルトの肌がちらりと覗く。

 カカシが服を引き裂くときに少し切ったようだ。ナルトの胸の部分の肌に赤い細い線ができていた。それは、だんだん太くなっていく。

「ああ、切っちゃった・・・・ゴメンね、ナルト」

 カカシはそっとその傷に舌を這わせる。カカシは舌先でなぞるようにナルトの傷を舌で追う。

「ヤだっっ!!・・・カカシせんせー!!ヤメロって!!ヤメロってば!!イヤだっつってんだろ!!」

 ナルトは自分の上でうごめくカカシの顔をばしっと叩いた。

「・・・暴れたら、痛くするよ?・・・・そうだ、暴れないように縛っちゃえば良いんだ。」

 カカシは自分が切り裂いたナルトの上着を脱がせてそれで、ナルトの両手を後ろ手に縛る。

「いたい・・・いたいってば・・・・はずして、離して!!」

 縛られてなお暴れようとするナルトを押さえつけて、カカシはまた、傷に舌を這わせる。

「・・・もう、治ってきてる・・・・さすがだね、ナルト」

 つぅっっ・・・・とカカシは指でナルトの傷を撫でる。

 その撫で方にナルトはまたびくりと身を震えさせた。

「また、ビクって反応したね?」 

「や、やだぁっっ!!離せってば!!」

 ナルトは覆い被さっているカカシの腹に蹴りを入れた。

 さすがに力一杯蹴ったので、カカシはう、と呻いて蹴られた腹をさすった。

「・・・暴れたら、痛くするって言ったデショ?」

 カカシは、ナルトの下着ごとズボンをはぎ取ると、両足を左右に割り開かせ、その間に入り込んだ。

「ヤダ・・・・!!もうやめてってば!!何でこんなコトするんだってばよ!!」

 ナルトの瞳は涙で濡れていた。

 物ごごろついたころから、涙を流した日はほとんどなかった。

 犯されるという恐怖よりも何よりもカカシの変貌が怖かった。

「ナルトが、好きだからだヨ?」

 言いながらカカシはナルト自身をゆっくりと指で上下に撫で上げる。

「んっっ・・・」

 自分でも排泄をするときにしか触れたことないソレをカカシに撫でられて、ナルトは声を漏らしてしまった。

「や、やめて・・・・!!やめてってば!!お願い、カカシせんせー!!」

 半狂乱になってナルトは泣き叫ぶ、それでもカカシはナルト自身を弄ぶことをやめなかった。

 カカシが自分のモノを刺激するたびに、ぞぞっっと背中を何かが駆け上がっていくような気がした。

 カカシは指で弄んでいただけだったソレを掌で包み込み緩やかに扱く。

 次第にナルト自信は起ちあがり、先端からは先走りの密が溢れてくる。

 くちゅり、という音があたりにこだました。

「聞こえる?俺が触ると嬉しそうに蜜を流してるよ?・・・ホラ・・・」

 くちゅくちゅと卑猥な音がナルトの耳に入ってくる。

 聞きたくないのに、耳をふさごうとしても手を縛られていてどうしようもない。

「いやぁ・・・あ・・・カカ・・・シ・・・せんせ・・やめ・・・あんッッ・・・」

 ナルトの反応を目を細めて嬉しげに眺めながら、カカシはナルトのモノをぱくんと口に含んだ。

 そのままナルト自身を舌で舐め尽くす。

「ひぁっっ・・・!あ・・・アアッッ・・・そんなところ舐めないで・・・・ッ」

 身をよじってナルトが抵抗しても、それは刺激が増すだけで、自分とは思えないような声がひっきりなしに漏れ続ける。

 カカシは、上目遣いでナルトを見上げながらナルトのソレをちゅっっ・・・と吸い上げた。

 その瞬間ナルトは激しく痙攣するとカカシの口内に熱い飛沫を放った。

「イッちゃったんだ~・・・ナルトの、美味しい・・・?ナルトが悦んでくれてたみたいだから先生も嬉しいよ。でさ・・・次は俺をナルトが悦ばせて?」

 ナルトはふるふると首を振った。

「そんな・・・こと・・・できないってば・・・」

 むしろ、この行為自体をやめて欲しい。だけどその言葉は今カカシには届かないだろう。

「口でしてもらうのは、今度でイイよ。俺は・・・ココを使ってナルトに悦ばせてもらうから」

 そっとカカシはナルトの丸みを帯びた尻の割れ目をなぞった。

 「ひっっ」っと、ナルトの口から声が漏れる。

「その前にサ、ナルト・・・準備しないとね?」

 痛いよ?

 カカシはぐっとその指をナルトの秘所に軽く突き刺した。

「くぅっっ・・・・」

 苦痛を帯びた声がナルトの口から出る。

 それは肉体的な苦痛でもあったし、精神的な苦痛でもあった。

 カカシはナルトの身体を反転させ、膝を立てさせて、まるで獣のような姿をとらせた。

 両手でナルトの割れ目を開くとカカシはソコにゆったりと舌を這わせた。

「ひゃぅっ・・・!!・・・やめてってば!!汚いってばよ!!」

 手は後ろ手に縛られているため、顔と肩だけでナルトは身体を支えていたため激しい抵抗ができない。

 自分でも触れたことのない場所に舌を這わせているのに、どうしようもない羞恥心と嫌悪を感じていた。

 だけど、ナルトは甘い痺れを感じていた。

 ぬめぬめとナルトの襞をカカシは丁寧に舐めた。

 ある程度濡らすとつぷり、と中指をナルトの秘所にゆっくりと侵入させる。

「ひぃっっ!!・・・・うあ・・ん・・・痛・・・・」

 いきなりの異物感がナルトを襲う。それは痛みを伴っていた。

 カカシは構わずに指を抜き差しする。

「あッ・・・!・・・あんっっ・・・!あ、あ・・・ふぁっっ・・・」

 カカシがある一点を刺激するとナルトは再び甘い喘ぎを漏らす。 

 しばらくたつと、くちゅくちゅという音が鳴るとの秘所から聞こえてくる。

「ナルトのココ、俺の指に絡みついて離さないよ?たくさん涎垂らして俺の指に食いついて・・・・」

 イヤラシイ言葉でナルトの羞恥を煽る。

 指はやがて二本に増やされ、じゅぶじゅぶ・・・ッという音を立てながら、ついに指は三本に増やされた。

「もうそろそろかな・・・?」

 カカシはナルトの秘所が弛んだのを確認すると、カカシは上着から一つの小瓶を取り出し、中身を指に絡ませナルトの秘所に塗り込めた。

「冷たっっ・・・・や、カカシせんせー・・・やめて、お願いだから・・・・!!」

「これ塗るとね・・・気持ちよぉ~くなれるんだよ?俺も・・・・ナルトもね・・・」

 カカシは指に絡ませたとろりとした液体を奥の方までなじませてから、カカシは自分自身を取り出し数度軽く扱いた。

 四つん這いになったナルトの足を大きく開かせ、自身をあてがう。

 そして、ソレをナルトの中にゆっくりと押し進めていった。

「やぁっっ!!・・・・っっ!!抜・・・いて・・・!!うっっ・・・う・・・」

 内蔵がめちゃくちゃにされそうな圧迫感を感じながら、ナルトはカカシに懇願する。

 しかし、今更カカシが止められるわけがない。

 ナルトの中は思ったよりも狭く、熱かったからだ。

「・・・もうすぐ、気持ちよくなるよ?」

 そういいながらゆっくりと腰を押し進めていった。

 ナルトは、みしみし、という音が自分から聞こえる気がした。

 ようやく、カカシの侵攻が止まったと思いナルトはぎゅっと閉じていた目を少しだけ開ける。

「ほら・・・ナルト・・・ナルトの中に全部入っちゃったよ?」

 ナルトにそんな言葉を浴びせかけるとカカシは緩やかに動き出した。

 先ほど探り当てた場所を中心に攻め立てる。

「あぁっっ・・・!はあんっ・・・やぁっっ・・・・うご、かさないでぇっっ!!」

 ぐちゅっっ・・ぐちゅっっ・・と音を立てながらカカシは腰を深く、深くナルトに打ち付けた。

「ふっっ・・・ナルト・・・」

「いやぁっっ!!あっっ・・・あああ・・・!!!」

 いきなり体が熱くなって、ナルトは何がなんだか分からずに2度目の吐精をした。

 だが、カカシの刺激によってナルト自身はまたもや固くなっていった。

 いきなりカカシはナルトの身体を掴み、自分の膝の上に跨らせる。。

 その体勢は、ナルトの体重によってより深くにカカシ自身がナルトの中へ侵入する。

「はぁっっ!!・・・・いやぁっ・・・・ああん!!」

 カカシは下から激しくナルトを突き上げる。その間中カカシは「ナルト、ナルト・・・」と小さく呟いていた。

 カカシがナルトの最奥を突き上げたとき、ナルトは3度目の精を吐いた。

 カカシもまた、ナルトの中に自分の精を解き放った。



 ナルトは自分の中に広がる温かいモノの存在を感じながら、意識を失った。

 失われていく意識の中で、ナルトはふと、アスマのことを思っていた。











アスマ×ナルト。
表記カプ以外のエロ注意。
       


またしても表記カプ以外。
怖いカカシがけっこう好きです。

2001/10/30